みなさん、こんにちは!望月です。
あっという間に3月。もう卒業シーズンですね。わたしも今月で卒業なので、すでに寂しい気持ちでいっぱいです。
さて、わたしは来月4月からベトナムのハノイで勤務することになりました。
新卒でベトナム現地で就職活動をし、現地の会社で勤務します。いわゆる海外就職です。
ここでの就職活動によってわたし自身とても大きな経験をし、同時に思うこともあるので、ご報告も兼ねまして、どうしてわたしがベトナムでの就職を選んだのか、そして海外就職を考える後輩のみなさんにメッセージを残せればと思います。
最初にわたし自身のことを少しお話しますと、現在わたしは外語大学でベトナム語を専攻し、2年前にはハノイに長期滞在しておりました。帰国後はハバタクと出会ったということもあり、海外で仕事をするということをよりリアルに感じられるようになりました。
もともと外語大に進もうと思ったのは、中高のころから英語が好きで将来は海外で仕事をしたいという夢を描いていたことが一番大きな理由です。(もちろんそれ以外の要因もありますが)海外というフィールドがわたしにとってとてもかっこよく、憧れだったのです。
■周りではなく、自分にとっての一番のリスクが何であるかを考える
現地で働かれる日本人のみなさんによく言われた言葉に、「リスキーすぎる」「もったいない」のふたつがあります。
もちろん、「いいね!」の言葉もとってもたくさんもらいました。でも、それと同じくらいこれらの言葉ももらいました。しかし、結局わたしは4月からベトナムで働きます。
というのも、わたしにとっての「リスク」と、現地のみなさんの思うわたしへの「リスク」にズレがあったからだと思います。
就職活動中、自分がどうなること・なににリスクを感じ、なにを譲れないのかは必ず一度は考えるかと思います。いわゆる会社を選ぶ軸です。事業内容や福利厚生の充実、給与、事業の安定性や教育制度などなど。
わたしはもともと、元内定先の日系企業に就職予定でした。でも、先輩社員の働く姿と海外駐在になるのは早くても5年後という条件がわたしには合わず、結局辞退してしまいました。
ここに就職すれば、ベトナムよりも充実した福利厚生に高い給料、きちんとした教育も受けられたと思います。
でも、わたしがそこに就職することで生まれるリスクは、一番避けたかったものでした。
わたしにとっての一番のリスクとは、大学やベトナムで学んだことも活かせぬまま、日本で働き年齢を重ねていくことでした。(そんなこと?と思われるかもしれません)
前述したとおり、わたしはベトナム語を専攻しております。海外で働くために外語大に進学し、そこでベトナム語を学んだからには、ベトナム語を使って仕事をしたい。
もともと大学進学は学歴のためではなく、あくまで海外で働くための手段でした。(なのでずっと専門学校に行こうかも悩んでました。)
ベトナムをはじめとした東南アジア諸国はもともと製造業の拠点として注目され、現在では巨大なマーケットとしてのプレゼンスも高めています。
わたしがベトナム語専攻を決めた5年前には、「ベトナム語なんて学んでどうするの?」なーんて反応が多数でしたが、今では「いいね!」と言われるまでに周囲の反応は変わりました。こう思うと、5年って期間で本当にいろいろと変わります。長いです。
でもベトナム語はベトナムでしか使えない、たった8000万人にしか使えない超マイナー言語。いまはそれでも日系企業が(いまはサービス業が多いですが)進出しておりますが、今後は人件費も上がり、製造業の拠点はミャンマーやカンボジア、ラオスといった国々に移っていくでしょう。
いまや一瞬で世界を変えることもできる時代。社会主義国でありまだまだ経済も政治も不安定なベトナムの5年後の姿を、誰が想像することができるのでしょうか。
また、ベトナムでは現在空前の英語ブームでエリート層だけでなく、中間層でも英語が話せる人口が爆発的に伸びています。(詳しくはわたしの
前エントリーまで!)
5年後、ベトナム語が話せる日本人のニーズって増えてると思いますか?わたしは減ってるようにしか思えないのです。だって、英語が話せれば事足りるんですもん。
もちろん、ベトナム以外で働くチャンスは増えるんですが、わたしの場合はベトナムじゃなきゃだめなんです。わたしの学んだ言語は、英語と違って不朽のものでなく、鮮度が大事なものなんですね。
それを考えたら、いまがチャンスなんじゃないの?と思ったわけです。
それに対し、駐在の方々の仰るリスクとは、教育制度や給料、待遇面に関するものばかりでした。もちろんこれらも大事な要素ですが、それよりも優先したいものがありました。
自分自身にとってのリスクと、他のひとのリスクって全然違います。
ベンチャー企業のように事業もまだ不安定で教育制度も充実してないところで働くことがリスクだと考えるひともいれば、それを成長の機会だと捉えるひともいます。
数年後がわからない未来を不安定だと思うひともいれば、わからないからこそわくわくすると思うひともいます。そういうもんです。
自分にとってのリスクってなんなのかっていうのは、一般的にこう思われてるから、ではなくて、本当の自分軸で考えた方がいいです。
なんかもっと、各々が譲れない大事なものをもってるんじゃないのかなあと思います。
■意外とある?若者が活躍するチャンスとフィールド
だからと言ってわたしは、みんな海外行っちゃえば?などと言うつもりはありません。
海外というフィールドであればどこでもよい人であれば、日本で経験を積みしっかりと教育を受けた方が、転職もうまくいきやすいかと思います。海外どこでも自由に選択できるようになるかもしれません。武器があるひとは本当に強い。常々感じています。
明確に日本でやりたいことがあるのなら、まずは日本でやったほうが絶対よさそうです。
でも、働く場所を決めるとき、日本か海外かって最初に決める必要ある?とも思います。
わたしはもう、日本の新卒の就職事情はどんどん厳しくなる一方と思っています。
未就職卒業者が増えているなかで、日本にそこまでこだわる理由ってあるのかな。
やりたいことを追求していったら海外だった、それでもいいのではないでしょうか。
わたしの大学の同期で友人のひとりに、先日インドネシアで就職活動をし、5社の選考を受け5社とも内定を勝ちとった強者がいます。
その友人曰く、インドネシアの日系企業では日本人が足りず、とにかく日本人の人手がほしいと懇願してくる企業が多いようです。
実際にわたしも、レストランで求職中なんですよね~なんて会ったひとに話すと、おっ友人の会社が日本人を探してるから紹介します!と言われ選考を受けた会社も2社ありました。
どちらも決して、新卒だからって切ったりしませんでしたよ。
(ただ、急きょ人材が必要な場合が多いので、卒業まで待てないという会社もありました)
国によって差はありますが、新卒でも働けるチャンスって意外とあるかも?と思いました。
一般的にわたしたち新卒は、仕事も知らなければスキルもない。
この“何もできない”無力感は、海外では新卒一括採用ではないために日本での就活以上に感じましたし、かなり悔しい思いもしました。できること、なにもないんです。
それに海外では日本と違って、新卒は別にありがたい存在でもなんでもありません。
でも新卒って何にも縛られていない分、フットワークも軽いし、行動範囲だって自由に広げられる。パワーだってあるでしょ。これって新卒の一番の強みなんですよね。たくさんの方々に、あらためて気づかされましたし、少なくともわたしにはこれしかありませんでした。
インドネシアで人手が足りない!誰か来て!状態だったときに、
すでに仕事や家庭をもっていると、インドネシアに行くという決断はあまりにも大きいですし、
海外で働くという目標があったとしても、日本でそこそこの待遇や給料をもらえていたら、現状に満足してしまうっていう可能性だって十分にありえます。
でも新卒だったら、自分の気持ち次第で行けちゃいますよ。抱えてるものなんて、そんなにないでしょ?(まあ、一番のネックはお金と家族の理解な気もしていますが)
それに聞いてみると、友人の行く企業の福利厚生も待遇もめちゃくちゃよくて、日本よりも手元に残るお金も多ければ、かなりいい生活できます。これには驚きました。
だから、海外就職=福利厚生が不十分・給料が少ないっていう思いこみはまず捨てたほうがいい気がします。この思いこみが、足を止めさせます。
もちろん何をもって福利厚生を十分だと考えるかによりますが。
新卒が海外で働き口を見つけることは難しいと思われていること(もちろん簡単ではありません)、日本にいるとまずは日本で働いた方がいいと言われることが多いため、実際に行かないとこういうチャンスに触れることってたぶんなかなかないんですよね。
そういうチャンスがあることを知らないのか知ろうとしないのか、海外は除外しているのか、そもそも海外という選択肢が端からないのか…そこはわかりませんが、こういうチャンスがあることを知らずに若者が機会を逃し続けている現状、なんだか悔しいなあと思います。
と思ってたら、ほら。インドネシアのジャカルタで日本人バブルだって。⇒『
就活うつ自殺:「甘ったれるな」も「全員が正社員になれる社会を」も両方違う。』
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なんといいますか。
世の中って思ってる以上に自分次第でどうにでもできるんじゃないのかなって思うんです。
別にこれが就職でなくてもね。
わたしも最初は新卒は難しいよね…なんて思っていたけれど、行っちゃえばなんとかするしかない!と必死になって、そんな姿を見て手を差し伸べてくれる方々もたくさんいるわけです。
もっとシンプルに自分のやりたいこと、やりたいフィールドでやりたいように達成していったらいいんじゃないのかな。その先どうなるか、なーんて誰にもわからないじゃないですか。
たまたまそのフィールドが日本だった、海外だった、それだけのような気がします。
日本だってもはや新卒の3割が3年以内に離職しちゃう世の中ですよ。
日本人だからという理由で必ずしも全員の一番輝ける場所が日本であるとも限りません。
わたしは今回の就職活動とインドネシアの友人の話から、思っている以上に新興国で若者がやれるフィールドはあるかもよって後輩のみんなに伝えたく、これを書きました。
新卒で行けって言うわけでもなく、チャンスがあるかもって知ってたら、道も増えるかと思います。
何度も言いますが、別に日本人みんな海外行っちゃいなよ!なんて思ってませんし、海外に行けば絶対に幸せになれるとも思いません。
それに、決して海外での就活も仕事も楽じゃないです。それだけは、理解していてください。
精神的にも肉体的にも日本より過酷かもしれませんし、「日本で就職できないから海外で…」みたいな考えで来ると失敗する気がします。
ただ、世界にはあらゆるフィールドがあるにも関わらず、最初から勘違いや思い込みで海外という選択肢を除外し狭い日本で探すって、それこそ「もったいない」んじゃないのかな。
ほんとにそれ、日本でやるのが一番いいの?
…って思うんですけどね!
そんなわたしは4月からハノイ勤務がはじまります。
不安ももちろんありますが、夢がひとつ叶うわけですし、応援してくださる方々もいればハノイには友人もいるので、ワクワクの方が多いです。
さて、わたしはこれまでずっと「常にエンターテイナーであれ」と意識しながら生活してきました。(あらためて書くと恥ずかしいですね…)
エンターテイナーとは周りを楽しませたり笑顔にするひとの総称です。
たとえば、歌手やマジシャン、演奏家などなど…たくさんいるのですが、エンターテイナーって、周りを笑顔にすることを目的としてやっているのではなく、
自分が好きなこと・楽しいと思うことを本気でやってたら、結果的に人々を笑顔にすることができたっていう人が多数だと思うんですよね。
これまで、いろいろ挑戦してきたわけでありますが、付き合いではじめたことも、やるときは本気でやったら世の中意外と楽しいことばかりだったなあとあらためて思います。
(無茶ぶりでみんなの前でなにかやらされるときも本気でやったら楽しいもんです。)
自分が好きなことをしたり話すことで、相手が笑ってくれる瞬間っていうのは本当に幸せですよね。
ハノイでも、あらゆる新しいことに本気でチャレンジしていきたいなあと思います。
それが結果的に、自分の楽しさになり、誰かの楽しさへと伝染していくように、
まずは自分自身がしっかりと本気になることの楽しさを噛みしめていければと思います。
エンターテイナーに国境などありません!
さて、もうやるしかないですね!
こんな世間知らずの若造ですが、みなさん応援していただけたら嬉しいです。
それではまた)^o^(
望月 綾
尊敬する方に紹介いただいた、本『グローバルキャリア』
これもわたしがベトナムで就職しようと考えたひとつのきっかけです。学生のみなさんぜひ!