ブログをお読みのみなさま、はじめまして!
ハバタクインターンの山本悠と申します。
ハバタクには昨年6月から関わっています。
が、実は今回が初めてのブログ投稿になるので、簡単に自己紹介をさせていただきます。
【自己紹介】
現在大学4年生。
今迄はバングラデシュやインド、モンゴルといったアジアの国を中心に渡航してきました。
(モンゴルは好きすぎて3回も渡航。)
渡航先では、その国の学生と一緒に活動したり、学校を訪問して子どもたちに話をきいたりという機会が度々ありました。
そこで出会った、自分の国や人生について真剣に考え、貪欲に学ぼうとする同年代の学生や、子どもたち。
一方で、中学生に勉強を教えるアルバイトを通して見た国内の教育の現状や、夢・自信が持てない生徒の姿。
これらの経験から、日本や日本の学生、そして今の教育に危機感をもつに至りました。
そして私は「教育」を通して、現状の課題にアプローチしたいと思ったのです。
そんなときハバタクの長井さんと出会い、ハバタクの想いに共感して、私も仲間に入れてもらうことになりました。
今日はその教育に関して、昨年アメリカ、NYでのインターンで見てきたものを綴りたいと思います。
キーワードは「放課後教育」です。
【ニューヨークの放課後】
“ニューヨーク”と聞くと、光り輝く高層ビル群やネオンの輝くタイムズスクエア、ミュージカルにアート、ファッション…と言ったイメージを抱く人が少なくないと思います。
確かにそれらはニューヨークを象徴するものであります。
貧困と犯罪。それらは子ども達にも無関係のことではありません。
家庭貧しく、3食十分に食べられない子ども。隣の公園で発砲事件が起きる小学校。
私の渡航期間中にもこういった現実を見ることが出来ました。
ニューヨーク市役所の「Department of Youth and Community Development(DYCD)」という部署では、これらの問題への対策として、子どもたちの放課後教育に力を入れています。
彼らが小、中学生を対象に実施している放課後のプログラムを紹介します。
DYCDのスタッフと |
学校施設を利用して行っているのが、「Beacon Program (ビーコン プログラム)」。
日本で言うと公民館のような施設を利用しているのが「Cornerstone Program (コーナーストーン プログラム)」。
どちらも教育系の様々な非営利団体(NPO)がニューヨーク市から予算をもらって運営しています。両プログラムは、予算の仕組み以外は大きな違いはありません。
プログラムでは、子どもたちに夕食を与え、勉強(宿題)をする時間を設けています。
これらを視察して、特徴的で個人的にいいな!と思ったことを2点お伝えしたいと思います。
①複数のコンテンツが同時開催!
勉強した後には、多様なコンテンツが待っています。
例えばダンスや音楽、空手、アート、スポーツなどなど。複数のプログラムが同時開催されているので、自分がやりたいと思ったことに子どもたちは参加できます。
先生はNPOのスタッフだけでなく、そのコンテンツに精通した人を招いているところもあります。
ダンス
舞台を全部使って、音楽に合わせて体を動かす
|
空手
先生は有段者であるNPOのスタッフ
|
スポーツ 学年を超えた交わりをもつことができる時間でもある |
パソコン 詩をつくり、その詩に合った画像をネットで見つけ、 作品をつくるプログラムをやっていた。 |
②若いスタッフが多い!
運営スタッフは30~50代のベテランスタッフですが、子どもたちと接するスタッフは若い人が多いという印象を受けました。
大学生のスタッフだけではなく、高校生のスタッフもいました。
時には①で紹介したコンテンツの先生となることもあります。
彼らと話していて感じたのは、教育や子ども達への熱意です。
「自分が考えたコンテンツを、子どもたちにも楽しんでほしいんだ!これをやるために来た。」
「自分も裕福ではない家庭に育ったから、将来は教育に関わりたい。そのために今ここで勉強している。」などなど。
こういった想いをもつ若い人が現場で活躍することは、当人にとってだけでなく子ども達にとっても良い影響を与えることができると思います。
【「プロ」の市民先生と学ぶ放課後】
最後にもう1つ、面白い放課後教育をしているNPOをご紹介します。
Citizen
schoolsというNPOで、本部はボストンにあります。対象は先ほどより年上の12~14歳。
ニューヨークでも活動しているので、視察をしてきました。
このNPOがやっているのは、その道の「プロ」である、「市民先生」と子どもたちが、10週間ともに行うプログラム。そして、その成果をみせる「WOW!」という発表会。
ここで注目すべきは、「どんな仕事」もプログラムになってしまうこと。
弁護士、会計士、新聞記者、技術者・・・各々の仕事内容やそれに必要な技術を体験するプログラムができてしまうのです。
ニューヨークにおいて、現在先生は102名。10週間、無償という条件にもかかわらず、先生は増え続けているそうです。
私が訪れた時は、Fidelityという投資信託会社の社員が先生となったプログラムの発表が行われていました。
投資信託なんてこどもたちへのプログラムになりそうにない、そう思いませんか?
それが、なるのです。
子どもたちは10週間、仕事内容を知るだけでなく、仕事を実践し発表に向けて準備をします。
発表では投資銀行の社員が行うようなお客様への提案を、私たち観客の前で発表してくれました。
プログラムの目的は、仕事内容を身につけることではありません。
1つはリーダーシップや人前で話す力など、human skillを身につけること。もう1つは、教室での授業と将来とを結びつけるきっかけを見つけてもらうこと。将来に希望をもつこと、だそうです。
発表前は笑顔が少なかった子どもたち。発表後は誇らしげな顔に変わっていました。
プログラムについて質問したところ、「10週間やるのはそんなに大変じゃない。楽しいよ!」と(少し見栄を張って?)答えてくれました。
継続して取り組む経験、その中で自分の得手不得手に気付くこと、大人の姿を間近でみること…
学校生活ではなかなかできない経験がそこにはあると思います。
【最後に】
ニューヨークの放課後を見て、親や教師以外の大人が教育に関わるチャンスが多いと感じました。
一概には言えませんが、日本は子どもの安全確保を優先する故に、学校がやや閉鎖的な環境になっている現状があります。
様々なバックグラウンドを持った人が教育に関わり共に活動することで、子どもと大人、両者が新たな気付きや経験を得ることができるのでは、と思っています。
私は来年から社会人になるにあたり、自分の周りの社会人と子どもとを繋げるような活動をしていきたいと考えています。
お読みくださり、ありがとうございました!
ハバタクインターン 山本 悠
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